昨日の理系ネタが予想以上に好評だったので、引き続いて理系ネタです。
今日はミューズ細胞です。
#日経プラス10 #Muse細胞 これすごい。点滴で全ての病気が治る。培養すれば無尽蔵に細胞が出てくる。他人の細胞なのにどうして拒絶しないのだろう。胎盤で説明してたけど、よくわからん。 https://t.co/BMcLjy28Md
— federao (@ymcf6) 2018年9月28日
私は、この細胞のことは全く知りませんでした。新たなSTAP細胞かと思いました。
これは再生医療という分野の一種で、ノーベル賞の山中先生のiPS細胞もこの一つです。
もともと体の中には病気を自分で治す力があります。病気の力が強すぎると治す力が負けてしまって病気になってしまいます。
その治す力が、このミューズ細胞です。誰にでもあるもの(骨髄や脂肪の中にあるそうです)で、存在自体は20年ほど前からあるだろうと言われていました。それを見つけていた人がいたのです!
これだけでもすごい発見です。
ところが、これを増やして、注射すると病気が治るというところまでやってしまっているのです。動物実験ですが。もうすぐ人でもするみたいです。
この細胞のすごいところはたくさんあるのですが、ひとつは
その病気の部分まで勝手に行って病気を治してしまう
ことです。病気の臓器は、助けて信号を出します。ミューズ細胞はその信号を受け取ってそこに向かって行きます。そしてミューズ細胞のような赤ちゃん(何にでもなれる)細胞は、周りの環境になじむのです。心臓にくっつけば心臓の細胞になっていきます。つまり注射するだけで心筋梗塞や脳梗塞などが治ってしまうのです。
iPS細胞ならば、細胞をわざわざ心筋細胞にまで成長させてシート状にして心臓にくっつけないといけません。なぜなら信号に反応しないので、その病気に向かっていきませんし、外から貼り付けるだけなので、酸素や栄養が足りなくなってすぐに死んでしまいます。シートを作るのに手間、時間がかかりますし、患者さんは開胸しないといけません。
ミューズ細胞は拒絶もないそうです。
これはどうしてか説明されていませんでした。誰かわかる人があれば教えてください。
拒絶がないので誰かのミューズ細胞を増やしておけば、いつでも患者さんに注射できます。
iPS細胞との違いは、iPS細胞は患者さんの細胞から作るので増やすのに時間がかかること。iPS細胞には別の遺伝子が人工的に埋め込められていること。ある程度、成長させ目的臓器にしてから移植すること。むやみに細胞が増えてしまって癌化する可能性があること。があげられます。
それがすべて解決されているのがミューズ細胞です。
こんなのもちろんノーベル賞です。当たり前です。
この日系プラス10の特集の後、これを扱っている企業の株価がすごく上がっているそうです。