ネタ番組かと思ったら、すごーく深い番組だった。
— ふぇでらお federao (@ymcf6) 2020年12月12日
いろいろ考えさせられた。
「真実への鉄拳〜中国・伝統武術と闘う男〜」 - NHK https://t.co/JHKRhmv09Q
伝統中国武術は実践性がないと、総合格闘家が挑戦者を打ち破っていく。
新しい概念が、既成勢力を駆逐していくという構図は、見ていてすごーく気持ちがいい
のですが、番組はここに留まりません。
さすがNHK。
総合格闘家は、伝統中国武術の大物を挑発し、自分の考えを必要以上に正当化し続けます。
すべての挑戦者を倒しかけるところで、状況は一転します。
なんらかの力によって彼は中国で実質的に抹殺されてしまいます。
正しさの追求をし続けることに、違和感を覚えた瞬間でした。
以前、正しさを追求することは危険だと書いたことがありました。
サンデル教授も言っているように、立場によって正義は変化します。
追求し続けると、全てを焼き尽くすことになる。
実際、この総合格闘家は全てを焼き尽くす直前で(おそらく当局の)力によって排除されてしまいました。
一方、負けた挑戦者の一人は、伝統武術代表として愛国心をSNSで鼓舞しつづけていて、もちろん当局の介入はなく、敗者で貧しいながらも、平和な生活を送っています。
また
別の少林寺拳法の指導者は、拳法を小さい頃から学ぶことで、強い体、健康を保ち、秩序ある社会、愛国心を養うことができると言ってました。
きもちわるー。
伝統的スポーツは、愛国心だとか、軍隊とかに親和性が高いんだな。
日本の武道、柔道、剣道、空手もそうだし、相撲や野球なんかもいじめ、しごき問題多いもんね。
逆に新しいスポーツ、サッカーとかバスケでは少ない気がする。
最後に、総合格闘家は、自分の頭で考えることが大切だと言ってました。
「正解じゃなく解決」って、あたしのブログの本質とつながる言葉だと思うんだよね。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2020年12月12日
あたしのブログやツイッターには「正解」は書いてない。正解を求めて悩み続けるより、「とりあえず解決」できる道をみつけようよ、というのがあたしの基本姿勢だから。
だたのネタ番組かと思いきや、ものすごくふかーいところまで切り込んだ取材陣は素晴らしいですね。
やっぱTVって面白い。
いい番組をありがとうございました。