幸せなことだけをして生きていきたい

日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

「ノルウエイの森」に似ているミステリー小説という理解でいいのかな。 球体の蛇

この本を読みました。

球体の蛇 (角川文庫)

球体の蛇 (角川文庫)

 

 

 以前、筆者の情熱大陸を見て、興味を持っていたんです。

いつか読もうと思ってて。

 

Wikiで調べてみると、ほぼ10年前でした。。。。

   情熱大陸(2011年1月23日放送、TBS系列)

つい最近のような気がしたのですが、認知能力の低下ですね。ははは。

 

きっかけは、例のごとく

 

Kindle unlimited

 

です。無料の力は恐ろしい。タダほど怖いものはないですね。

10年間見向きもしなかった私を動かしました。

 

 

とにかくいい小説です。最初から最後まで一気に読めます。リアリズム。

少し昔、高度経済成長時代の日本の地方での話です。

事件、犯罪が奇妙に折り重なり、キャラがそれぞれの思いを抱えながら走り抜けて行きます。

 

ストーリーに淀みがありません。推進力がすごいです。あっという間に最後まで読んでしまいました。

あまりプロットを決めずに流れで書いていたような印象です。

 

一方でプロットがあったかのような精巧に伏線が張りめぐらされています。

 

一体、どうやって書いたのだろう。

 

プロットを作ると、ストーリーの推進力がなくなると思うんです。

この作品は両立しています。

 

Wikiによるとミステリー作家さんでした。

これはびっくり。

ミステリーならプロットが大切なはず。でもリアリズム小説です。

 

ノルウエイの森のような。

 

 

そうだノルウエイに似ている。。。

 

リアリズム。少し昔、高度経済成長時代。登場人物は多くない、一人称。性交、自死(結局一人だけだったのかな)が多い。不器用な主人公。異性の幼馴染。変な隣人。全体にモノトーンがかった雰囲気。

 

でも恋愛小説ではない。ノルウエイにはプロットはなかった。

 

伏線の回収は見事。

4人のエピソードが一つの出来事にきれいに収束していきます。

これは気持ちがいいです。

 

いろんな意味で不思議な小説でした。

すごくおすすめです。