昭和史の巨人、半藤一利先生が亡くなられました。
私はすごく影響を受けたので、追悼記事を書く気になかなかなりませんでした。
特集TV放送に合わせて書きました。
ETV特集「一所懸命に漕(こ)いできた~“歴史探偵”半藤一利の遺言~」
(NHKEテレ1・東京)1月30日(土)午後11:00~午前0:00(60分)
(NHKEテレ1・東京)2月4日(木)午前0:00~午前1:00(60分)
読み直しました。
ほんとに勉強になります。
例えば
半藤一利さんは、40年周期の日本史を語られています。
鎖国で世界に取り残された日本は、
1905年の日露戦争勝利でピークを迎え、
1945年の太平洋戦争敗戦で再びどん底に落ち、
1985年、バブル景気で世界を圧倒しました。
学校の日本史には出てこない(だから多くの人が知らない)、赤裸々な混迷する戦後日本が生き生きと描かれています。
そして、今、日本が抱えている多くの問題(沖縄問題、韓国、北朝鮮、中国問題、憲法問題、政治問題、など)が、この時代から繋がっていることがわかります。
これが理解できると、これらの問題の根の深さ、未だに解決の糸口すらつかめていない理由がよくわかります。
当時の多くの日本人が反対していたことであっても、今から考えると英断!(例えば戦後の吉田首相の判断)だったことがある。そしてその副作用がしっかり現在まで残ってます。
こういう歴史を知ると、
「今の政権の判断はおそすぎるー」とか「Go toがー」とかの批判が軽々しく聞こえます。
そんなの将来どう評価されるか全然わからない。絶対に正しいと思ってそう言っていると思うけど、ちょっと時代が変われば、正反対のことが正しいことになりうる。正しさなんて、最もいい加減なもの。時代が変われば正しさがどんどん変わっていく。
むしろ清濁併せ呑む。みたいなことが最も必要とされることだったりするわけです。
この重い時代を、事実を元に軽妙な斜に構えた語り口で淡々と語る姿勢は、本当にすばらしいと思います。
こういう人がこの時期に生まれ、こうした記録を残したのは奇跡。
これぞジャーナリストの中のジャーナリスト。
これ必見です。
ETV特集「一所懸命に漕(こ)いできた~“歴史探偵”半藤一利の遺言~」
(NHKEテレ1・東京)1月30日(土)午後11:00~午前0:00(60分)
(NHKEテレ1・東京)2月4日(木)午前0:00~午前1:00(60分)