幸せなことだけをして生きていきたい

日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

戦術にこだわって負けるより、なんでもいいから勝てる方法を目指す

この本で、興味深い記述があったので、考えてみます。

 

第1感「最初の2秒」の「なんとなく」が正しいBlink:ThePowerofThinkingWithoutThinking(2005)マルコム・グラッドウェル

情報が多すぎるシカゴのクック・カウンティ病院(テレビドラマ「ER─緊急救命室」のモデルになった病院)は、心臓発作の「恐れがあるにすぎない」患者にベッドを占領され、経営面で多大な損失を被っていた。心臓発作のリスクに関する診断基準がなかったため、どうしても慎重になりすぎていたのだ。
そこで、病院側は経費節減のために手っ取り早い方法を試してみることにした。心停止の危険がある患者を見分けられるゴールドマン方式と呼ばれる方法である。それまでこの方式を進んで採用しようとする病院がなかったのは、生死にかかわる病気を手早く診断できる方法があるとは思えなかったからだ。医者は患者の病歴をできるだけ詳細に把握した上で診断を下すのがふつうだったのだ。ところが、このゴールドマン方式は非常に功を奏した。おかげで医者は手間が省けたし、病院は経費を削減することができたのである。医療現場では、情報が多ければ多いほど適切な判断ができるというのが常識になっている。ところが、その常識に反するケースがよくあるのだ
T・バトラー=ボードン. 世界の心理学50の名著 エッセンスを読む (Japanese Edition) (Kindle の位置No.2892-2898). 

 

熟考するより瞬時に判断したほうが、よい判断ができるという話の中で、医療現場での実例です。

医師が熟考するよりもチェックリストを使ったほうが、助かる確率は増えるし、手間も省けるし、経費も削減できる。

 

そういえば患者取り違えなどの事件の後、手術直前にメンバーによってチェックリストでチェックする方針に変更し成績が上がったということを聞きました。

 

考えるよりハックということですね。

 

人間は通常状態では適切な判断ができるけど、忙しくなったり睡眠不足になると、とたんに判断力が大きく鈍ります。

医療現場ってきっとすごく忙しいから、意外と基本的なところが抜けてしまいがちなのかもしれません。だから事故が起こる。

 

人の命がかかっているからこそ人間が真剣に考えることが最も大切なんだけど、考えることが中心ではなくて、実はハックが助けてくれる部分もあって、うまい使い分けがいいということなんでしょう。

 

失敗しがちなところに、こういうものを使ってみると、意外にうまくいく。

 

戦術にこだわって負けるより、なんでもいいから勝てる方法を目指すという実践的な方法なんだと思います。

 

カテナチオに対するトータルフットボール

従来の戦術に対する藤井システム

 

という感じかな?