私は学生時代、テニス部に入っていました。
レギュラーとイレギュラーの間を彷徨ってました。
ある時、イップス状態になったことがあります。
レギェラーになりたいという気持ちが、目の前の一勝にこだわり過ぎてしまい、プレーが固くなりました。自分の持ち味だった攻撃力がなくなり、さらに固くなり、身動きが取れなくなったのです。
自分でわかっていたので、もっと攻撃しようとしましたが、もう力の入れ具合がわかりません。焦って攻撃すると力が入りすぎミスする。精度を上げようとすると手が縮こまりミスする。焦る。焦る。焦る。
そこで開き直って、全力で攻撃することにしました。
全力なので力加減しなくていいです。全部を力いっぱいショットするんです。
それでそこそこ成績が出るようになりました。
攻撃は最大の防御。と、かたーくかたーく信じていました。
その頃は、私の周囲に個々の技術について語ることは多かったのですが、戦術について語る人はいませんでした。
私の限界はそこにあったのだと思います。
ある程度のレベルまでは攻撃だけで通用する。
でも攻撃が通用しなかったら、もう終わり。
その先に展望がない。
実力下には勝てるが、上には絶対勝てない。
常に強くなりたい、上達したいと思ってましたが、
その方法論が全くわからなかった。
そしてそれがこの本の中にあります。
きっと大谷翔平選手や佐藤輝選手にもあるものです。
筒香選手にも。
もしかしたら山口選手にないもの。
そして私にはないものです。
戦術を深く考えるためには、メンタルコントロールが必然的に大切になります。
そうすると、腹を立ててはいけない。ラケットを壊してはいけない。それよりもしないといけないことが他にある。
そして究極、勝負に勝つことではなく、自分の成長を指標にする。そうすることによって逆によく勝てるようになる。
大局観ですね。
すごいな。
しかもゲーマー。
何でも極めることは大切。