幸せなことだけをして生きていきたい

日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

人の真似したり、真似されたりしたことがありますか?

このVoicyを聞いて、私も人の真似をしていたことを思い出しました。

voicy.jp

 

私が真似していたのは、部下のMです。

有能で人間味のある魅力的な男です。

なので、考え方とか口癖とか、ついつい真似しちゃってました。

Mは嫌だっただろうな。


25年前、Mは我社に新入りとしてやってきました。

その年の正月のことです。

当時は、まだ銀行ATMもコンビニも正月営業してなくて、いろいろ不便な時代でした。

新入りだったMは正月の緊急担当でした。

正月休みだった私は、当時付き合ってた彼女と、会社前の神社で初詣をし、隣のラーメン屋に入りました。


するとラーメン屋で一人ぽつんとMがただずんでいました。ラーメンはすっかり食い終わってました。

私「よう、M、偶然やなあ。昨日の緊急棚卸は大変やったんやって。」
M「ああ。フェデラオさん。よくぞ、来てくれました。実はお金ないんですよ。」
私「??お金ないって。。。どうするつもりやったんや?俺、お前とここで待ち合わせしてないよなあ。」
M「緊急棚卸があったし正月でお金が下ろせなかったんで、金ないんですよ。とにかく腹減ってて、とりあえずラーメン食いました。」
私「とりあえずラーメン食うって。。。それはあかんやろ。犯罪やん。無銭飲食やん。そもそも。。。」
彼女「ねえ、あんた。ごちゃごちゃ言ってないで、お金貸してあげなさいよ。この人、困ってんのよ。」
私「いや、貸すけどね。そーゆー問題ではなくって。社会人として。。。」
彼女「うるさいわね。貸すの貸さないの、どっちよ!」
私「はいはい、貸しますよ。ぶつぶつ。なんかおかしいなあ。」
彼女「Mさん、その一万円。返さなくて良いから。おごりよ。ここの払いもしとくから。おつかれさまー。」
M「ありがとうございます。助かります。」
私「えーっつ?!マジで?」

全く、考えられない実話です。

 

尊敬する河合隼雄さんの言葉です。

「どんなにおもしろくないことからでも、おもしろいことを見つけだす才能がわれわれには要る。」

M君のためにあるような言葉です。

 

そんな彼に私は憧れ、真似し続けてました。

そして知らないうちに、その呪縛から逃れていました。

少しは自分というものを確立できたのかもしれません。