幸せなことだけをして生きていきたい

日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

受験って公平な競争だと思いますか?

世界のエリートの卵たちがどう考えているのかが分かって面白かった。

 

BS1スペシャル▽マイケル・サンデルの白熱教室 君の成功は努力の結果?運? 再放送

再放送あります。

(NHKBS1)7月12日(月)午前0:16~午前1:55(99分) 

www.nhk.jp

99分があっという間でした。

 

ハーバード大学マイケル・サンデル教授が、社会の分断をもたらしている能力主義の是非を問う!挑戦を受けるのは日本・アメリカ・中国の名門大学のトップ・エリートたち!

 

サンデル先生の講義の進め方は、生徒たちが当たり前と思っていることをどんどん深堀りして、行き着く先が矛盾だらけってことです。

 

先日のブログにも書いた通り、サンデル先生は

「エリートのほとんどは努力じゃなくて運」ってことを科学的に証明しています。

yoshimor.hatenadiary.jp

 

さて講義ですが、

 

「中国では医療従事者への補償として子供の入試でボーナス点を与えています」

ということに対し、学生たちの意見を聞きました。

学生たち(清華大、ハーバード、東大+慶応)のほとんどは反対していました。

理由は公平じゃないということです。特に清華大学生は、中国の受験が非常に厳しいので、全員が公平に受験すべきと考えているようです。

そこでサンデル先生は、ボーナス点がいくらなら公平なのか?などの問いをしていました。これ微妙ですね。

医療従事者には報いがあるべき。でもそれは点数換算できない。何点だからいいという問題でもない。

 

次の設問は

アメリカで受験コンサルタントが金持ちから多額の料金を徴収して、子どもを名門大学に不正に入学させていた」というスキャンダルです。

これにも全員が反対していました。不正は良くないということですね。

 

ここまで来るとフリが見事だというのがわかります。

ここに集まったエリートの卵たちは、受験という公平な競争に努力によって勝ったと思っていて、自分の学歴は、自分に相応しいと考えている傾向にあります。

だからこういう設問、フリをしているんですね。

 

 

サンデル先生は、

実は受験自体が公平ではない。あなたたちは公平な競争に努力によって勝ったと思っているかもしれないが、親が受験なんかしなくてもいいとか、お金がないから受験させられないとかいう考えだったら、あなた達でも受験には勝ち残れなかった。実際に名門大学に入学しているのは金持ちの子どもが圧倒的に多い。つまり運だ。と説明していました。

さらにこれを正当化するなら、金持ちが名門大学に子どもを入学させるために、多額の教育費を使っているのだから、多額の賄賂を使うことに本当に問題があるのか?と聞いてました。

なかなか厳しいですね。

 

他にも各国ごとに考え方が違う部分も面白かったです。

 

「政府による外出制限は正しいか?」

では清華大学生は正しいと答えていました。全体が正しくなるならある程度の制限は受け入れるべきだという考え方ですね。他国は逆の傾向です。

 

「人間社会に競争は必要なのか?」

については、日米は半々くらいでしたが、逆に清華大学生!の多くが必要と考えていて驚きました。社会主義国の学生とは思えません。

これには個人的に興味を持ったので、後日、も一度考えてみたいと思います。

 

それにしても清華大学生は、英語が流暢ですね。びっくりです。

アメリカ人に負けてません。完璧なディベートができていました。

それに引き換え日本の大学生は、日本語なのに、話し方がたどたどしく、他国に比べると説得力が弱いように思いました。ディベート力で差がついてますね。