幸せなことだけをして生きていきたい

日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

陰謀論、デマやフェイクニュースに踊らされた結果

このドキュメンタリー、切ないです。

 

子どもたち400人に何が起きたのか? 〜マクマーティン児童施設裁判〜

1980年代のアメリカ伝説的裁判!児童の組織的性的虐待悪魔崇拝の強要?しかし子どもの証言は矛盾だらけ。いったいなぜ?記憶とは?真実とは?混乱の裁判の結末は?

www.nhk.jp

 

小学校前の学校、プレスクール(日本で言えば幼稚園)での実話です。

とある母親が警察に、息子がプレスクールで性的虐待に会ったと通報。そこから捜査が始まる。児童心理学の専門家が子どもたちから聴取したが、これが誘導的であると後日問題になる。しかし児童たちは虐待されたと固く信じている(誘導尋問の副作用、虚偽記憶かもしれない)通報した母親も精神が病んでいたことが発覚。結局、学校側は推定無罪(有罪にするだけの証拠がない)となる。

 

詳しくはこちら

マクマーティン保育園裁判 - Wikipedia

 

ここに出てくる人で、たぶん悪人はいません。

もしかしたら教師は本当に虐待していたかもしれませんが、証拠はありませんでした。

 

でもデマに踊らされた人々が、自分の信念で攻撃しあってしまった。

これな。

 そーいや。ワクチン〇〇派も。

 

通報した母親は病んでいたかもしれないが、自分の息子が虐待されたと固く信じていた。

証言した児童たちは、虐待されたと固く信じていた。

もしかしたら学校側は本当に虐待してないかもしれない。

 

みんな自分の正義を追求している。

正義とはこんなふうに、立場、場面ですぐに表裏がひっくり返る。

 

そしてここが一番のポイントなんだけど。

この判決が有罪であろうが、無罪であろうが、誰も幸せにならない。

 

被告は、疑いは晴れないのだから、そこでは生きていけない。実際に無罪を勝ち取った形にはなっていますが、裁判費用で破産。姿を消している。

原告は、虐待された(と信じている?)過去は消えない。いつまでも引きずっていかないといけない。

 

それでも裁判で戦って落とし前をつけるしかなかった。

この状況、よく見るやるせない光景ですね。

 

でも一つだけ、いいことがありました。

 

これ以降アメリカでは児童虐待が大きな注目を浴びるようになり、被害者が減ったと考えられています。