すごく変わったドキュメンタリーです。
BS世界のドキュメンタリー選「家族のエックス線写真~ある一家のイラン革命~」 (NHKBS1) 10月13日(水)午後3:05~午後3:50(45分)
懐かしい家族映像が中心ですが、なんか変わってます。
ノルウエイだからかな?
とある家族の崩壊のドキュメンタリーなのですが、その娘がディレクターです。
だから淡々と撮影しているのに、狂気も入っている。
ジェンダー問題、宗教問題、家族問題、全部入っています。
でも悪人は一人もいない。
みんな善意の人。だからこそ救いがない。
イラン人女性がスイス人男性と恋に落ち、スイスに嫁ぐ。
しかしそこではイスラム教や外国人女性は抑圧され、次第にイスラム過激派へ傾倒してしまう。
夫は、完全に善意の人。「気にしすぎ」とかで慰めるが、結局、そういったものが、大きな失敗だったと後年に気がつく。
その娘が、この崩壊を報道するってどういう気持なんだろう?
誰かを糾弾するわけでもなく。泣き言を言うのでもなく。
自分の家族をありのままに出そうと思ったのはどうしてなんだろう?
これを作ることで救われたのだろうか?
きっと自分なら、家族を乗り越えられず、抱えて黙って生きていくと思う。
所要時間15分