毎年正月は親戚が集まり、食事会が行われます。
めったに会わない親戚たちなので、そんな深い話をするわけでもなく、淡々とした食事会です。
しかし中に一組のモンスター夫妻がいるのです。
私と同世代、好戦的、子供なし、共働き、承認欲求のおばけ。この夫妻の周辺では争い事が絶えません。当然、親戚からは嫌われています。
私は、大人の対応をしていますし、必要以上に接近しないので、これと言った問題を起こしたことはありません。多分、親戚の中で唯一無二の存在。
しかも今年の食事会は、親戚内で新生児誕生というセンシティブなビッグニュース直後でもあり、食事会が始まる前からピリついた雰囲気が蔓延しておりました。
会場に着くなり、私はモンスター夫妻の目の前に座らされました。
全てはわが奥様の采配。
ひでえ話。
しかし逆境に耐えるのが営業戦士。
私の「話を引き出す能力」を持ってすれば、たった2時間の食事会なんて、たいしたことない。
ザクとは違うのだよ。ザクとは。
いつものように、おもむろに蛇口をひねってみました。
覚悟はしていたのですが、予想の倍の汚水が大量噴出。
親戚、上司、同僚、部下、取引先についての罵詈雑言のオンパレード。
それが息付く暇なく、左右から打ち出されてくる。
黒い三連星かよ。
しかし逆境に耐えるのが営業戦士。
意識が遠くなりそうになりつつ、2時間を耐えきり、見事、終了を迎えました。
ご満悦のモンスター夫妻。
見たか。
ザクとは違うのだよ。ザクとは。
オイトマを申し上げようとしようとしたところ。
モンスター夫妻 「この後、うちでお茶でも。」
私 「新年早々、お邪魔は。。。」
奥様 「行ってらっしゃいよ。めったにないことだから」
という奥様の悪魔の横槍。
あの奥様の笑みは忘れられません。
私の心の声 「親父にもぶたれたことないのに」
奥様の心の声 「それが甘ったれなんだ」
しかし逆境に耐えるのが営業戦士。
エネルギーレベルは0ですけど。
地獄はあと3時間続き、廃人ができあがりました。
まさか新年早々、廃人になるとは。
今年はいい年になりそうです。