別冊文藝春秋 電子版42号
の感想文です
今回もすべての作品が良かったです。
◆連載スタート◆
・二宮敦人「サマーレスキュー ポリゴンを駆け抜けろ!」
幼馴染が、オンラインゲームにログインしたまま行方不明に。よりによってそこは、犯罪の温床たるアナーキーワールド。友人を助け出すための、少女たちのひと夏の冒険が始まった!
「マイ・リトル・ジェダイ」(下記)に似た設定なので少し混乱してしまった。キャラクターが面白そう。これから楽しみ。
◆連載小説◆
・綾崎隼「ぼくらに噓がひとつだけ」
奨励会で出会ったライバル。彼が気づいた、ぼくたちの出生の秘密とは
新生児取り違いを扱った物語なので、HSPとしては非常に辛い。キンドル読み上げじゃなければ読みきれなかった。最初の印象と全然違う感覚になってきた。辛くない。章ごとに主人公、視点、時系列が変化していくのも面白い。今回の一番。
・冲方丁「マイ・リトル・ジェダイ」
落ちこぼれチームに救世主が⁉ 新作戦の結果はいかに
マルチプレーヤーのゲームしたことないので、よくわからないけど、面白そう。こんなにうまくいくのかな?って疑問はあるけど、楽しい。
・矢月秀作「幸福論」
異常犯罪者・萩谷信が遺した絵に隠された悲しき真実
今回は絵画が主題。物語で絵画を扱うのは難しいと思うけど、うまくやっていて驚き。逆にすごく勉強になる。次、展覧会に行ったときは、そういう視点で見てみよう。面白い。
・一穂ミチ「光のとこにいてね」
果遠に何があったのか。話を訊いて回る結珠だが……
ほんとに読ませる物語。最初から惹きつけられていたけど、まだまだ吸引力がすごい。どこまで連れて行ってくれるのだろう。期待以上の裏切りがありそうで楽しみ。