大好きな伊坂幸太郎さんと斉藤和義さんの不思議な出会い
月曜恒例の読書感想文です。
二人の不思議な出会いはこれ。
伊坂さんは斎藤さんの楽曲への打ち込み方を知って専業作家になった。
斎藤さんは伊坂作品を気に入り作詞を依頼した後に、そのエピソードを知った。
これって伊坂作品のような偶然の繋がり。
このエピソードを知って、さらにお二人が好きになりました。
数年前に何冊か読んだ伊坂作品(重力ピエロ、オーデュボン、ラッシュライフ)は、どれも不思議な吸引力と疾走感が印象的でした。
これは、今回、Kindle unlimitedに入った作品で、初読みです。
万人におすすめできる良作です。
いい小説は、最初の数行を読んだだけで解りますよね。
ほんとに始め方がうまいです。
そんなに長い小説ではないのに、情報量が多いです。登場人物もたくさん。もちろん当然の3人称。長くないのにストーリーは二転三転します。これだけでもドキドキ。
再読して気がついたのですが、情景描写が短いですね。村上春樹さんの対極。
どんどん物語を走らせていく筆力もすごいのですが、これだけ短い情景描写で、十分な情報を入れているのもすごいし、それでいて説明的でも不自然でもないので疾走感を損なっていない。
そしてフック(キラキラワード@湊かなえ)がいたるところに仕込んであります。フックのいくつかは、橘玲さん的。こういうの好きです。おかげで息がつけないくらいに最後まで一気読みしてしまいました。
久しぶりの伊坂作品でした。とても楽しかったです。
他の伊坂作品が読みたくなりました。
斎藤さんも聞きたくなったな。