和田誠さんを知ってたけど、こんなすげえ人だって知りませんでした。
和田さんと言えば、週間文春の表紙、麻雀放浪記の監督、村上春樹と共著ポートレイト・イン・ジャズ、平野レミの旦那、息子はTRICERATOPSの和田唱などなど、巨匠じゃないのに、巨匠並みの業績。
再放送あります
#NHK #BSプレミアム 2月22日(火)午後11:45~
週間文春の表紙って、独特の色使いで、おしゃれ、上品、今でもアート作品に通じるものがあるけど、当時は、これ内容記事紹介文が入ってないので、こんなので雑誌売れるのかな?って不思議に思ってた。
でも実は和田さんが、デザインが汚れるからと言って、記事紹介文のない表紙を作ってたんだそうです。
本もそう。最近の本にはバーコードがついてるけど、あれが好きじゃないとのことで、シールや帯にバーコード付けてるそうです。
同僚の宇野亜喜良さんは、「和田さんの絵は、少し濁った市k祭で、ピンクとブルーが隣に来ても下品にならない」って言ってました。
これが、あのオシャレ感につながってたんだ。
映画監督になったときのエピソードが秀逸。
角川書店のワンマン社長、角川春樹さんから「次、何したい?」って聞かれて、「映画のシナリオ」って答えた。絵入りシナリオを持っていくと、ここまでイメージできてるなら自分で監督しろ。って言われ、多忙だからできるかなと1週間悩む。有能な監督なら自分の絵を無視するけど、無視されるのは腹がたつから、自分でやるしかなかった。
これすげえ。
まず角川春樹さんとこんな会話できるところ。魅力的な人は有能な人材を知らないうちに集めてる。そして悩む理由が多忙。そもそも失敗を全く恐れてない。
映画「麻雀放浪記」の原作者、阿佐田哲也さんは、戦後のセットを再現できないから映画化を断っていたけど、和田さんは、セットをミニチュアで再現し、モノクロで撮影した。そして大ヒット。
この映画、一度、見たことあるのですけど、すげえです。
麻雀映画だけでなく、人間ドラマが中心なんで麻雀知らなくても楽しめます。俳優陣も豪華ですし、当時、無名だった俳優さんがこれで売れていきました。
出演していた鹿賀丈史さんがインタビューで、
「スタジオに入ると、その日、撮る絵コンテ(監督自筆)が貼ってあるので、やりやすかった」って言ってました。
近藤サトさんは「和田さんは、映画の話をすると、俳優じゃなくて監督の名前を言う。映画を監督目線で見てきた人」って言ってました。
だから初回監督作品がとんでもない作品になったんですね。
もっと書きたいので明日に持ち越します。