今月の100分de名著は、なんと「魔の山」です。
出会いは、もちろん「ノルウエイの森」
ナイーブだった20代に読みふけり、あの世界に包まれていました。当時、ちょうど1ヶ月ほど出向先にヘルプに出ていて、知り合いも少なかったため、読書の世界にどっぷりと浸かる日々を過ごしました。そのせいか、「魔の山」は私にとって忘れられない作品の一つです。
何と言っても、あの分厚さ。手に取った瞬間、読了できるか心配になるくらいのボリュームでしたが、読み始めるとあっという間に読み終わった印象が残っています。
「ノルウエイの森」では、ストーリー展開と同じ様に、現実離れした世界を象徴的に表していました。「魔の山」では山の上の保養所、「ノルウエイの森」では京都山奥の病院、私の20代では出向先ということになります。
こうして番組で取り上げられると、もっと親密だったのに、今は少し距離ができてしまった幼馴染のような感覚になります。
再読してみようかなと思います。
若かった頃には何もわからず、不思議な雰囲気を楽しんでいましたが、今ならもっと深く読み解けるかもしれません。