科学的に天才になれる方法がみつかった
再放送
フロンティア あなたの中に眠る天才脳
NHK BSP4K 6月20日(木) 午後1:00〜午後2:00(1時間0分)
この番組は非常に面白く、脳に興味がある人にはぜひ見てほしい内容です。次々と登場する天才たちの驚くべき能力が紹介されます。
生まれながらの天才たち
- 記憶力の天才: 見た風景をそのまま絵に描く少年。煙突の数や窓の数まで一致する驚異的な記憶力を持っています。
- 盲目のピアニスト: 一度聴いた曲をそのまま演奏できる。何百何千曲も記憶している。この特徴は辻井伸行さんにも共通しています。
- 驚異的な記憶力と学習力: 円周率を2万桁以上記憶し、世界一難しいとされるアイスランド語を1週間で習得する男性。
これらの人々は、先天性サヴァン症候群と言われる生まれつきの天才であり、右脳が大きいことが特徴です。
獲得性サヴァン症候群
- プールでの事故: 頭を打った後、ピアノを弾いたことがないのにピアノでの作曲の才能を獲得。
- 暴漢による頭部外傷: 頭部外傷を受けた後、フラクタル構造の絵を描けるようになり、数学や物理学の数式を解析する才能を得た。
この二人とも脳の左半球に障害を負っています。脳の障害部位と失われた機能の関連から脳研究が進んだという話を聞いたことがあり、これはその一例と言えます。
脳の仕組みと可能性
右利きの場合、左半球が優位で右半球を抑制しています。障害でこの抑制が取れると、芸術的な視覚聴覚の優れた右脳の才能が開花します。つまり、誰しもが天才脳を持っている可能性があるのです。
tDCS(経頭蓋直流電気刺激)という装置は、左脳を低下させることで脳機能を改善させるとされています。軍事利用や一般人の学習用途にも使われています。
天才の一時的な喪失
ナディア・チョミンという自閉症先天性サヴァンの少女は、4〜5歳まで驚異的な絵を描いていましたが、思春期に全ての才能を失いました。これは言語化能力の改善と共に起こりました。一方、言語化能力が衰えた意味性認知症患者が素晴らしい絵を描き始めることもあります。言語能力が視覚能力を抑えつけているのです。
言語と視覚の押し合いが脳内で起こっていると考えられます。言語化能力発達以前の人間は、視覚能力が高かったことが知られています。
結論
人間の能力が飛躍的に進歩する可能性があり、夢のある話です。しかし、全員がtDCS装置を使用して天才になる未来が訪れることは、怖いですね。そんな未来が実現するのか、興味深いところです。