先日の薬剤師さんの記事について、たくさんの人からコメントを頂いて、非常に勉強になっています。
皆さんのおかげで私の理解も深まってきましたので、も一度、書いておこうと思います。
他、薬剤師友人たち
ありがとうございます。
私の疑問は「薬学部に入ったのに薬剤師免許を取れない人がいるのは社会的損失ではないのか?」ということです。
このことに関して3つ(国、大学、学生)の立場からそれぞれ考えてみたいと思います。
まず国
あまり優秀でない人に薬剤師になってもらったら困る。国家試験してるのに、優秀さが保証できなければ意味がない。でないと国民が怒る。このため、ある程度以上の受験者数が必要なので、薬学部定員は増やしても減らす方向には行かない。ドロップアウトは優秀でない学生をふるい分けするのに有効。
次は問題の大学
学費稼ぎのためには、学生人数は多ければ多いほうが良い。さらに留年、卒留させると学費が丸儲け。優秀な学生はさっさと卒業させ、国試合格率に寄与してもらう、一方、優秀でない学生は、国試に合格しないため、えんえん卒業させず、学費を払い続けてもらうというインセンティブが働いてしまう。ドロップアウトさせるのだが、できるだけ払ってもらってからドロップアウトしてもらいたい。
最後に学生
世の中の流れで資格好き(いわゆる手に職)の人が多いので、それなりに薬学部人気は高い。そこそこの偏差値でも入れる薬学部がある。このため学生の優秀さは様々。薬学部に入って初めて国試のハードルの高さに気がつく人もいる。
これに加えて、大学経営危機、医療費高騰や、薬剤師業務拡大などの問題が複雑に絡まり、問題をややこしくしている印象があります。
とりあえずの現時点での結論
いずれにせよこのドロップアウトのシステムが社会的損失を生んでいるのは間違いなさそうです。(それが優秀でない学生だとしても)
これを防ぐには薬学部学生人数の抑制(国試、卒試でなく一番始めの大学入試でふるいにかける)が最も有効だと思うのですが、大学にはそのインセンティブがないので、国が主導するしかないですね。
医療系の他の職種や、この手の資格職務でも同様の問題があってもおかしくないですね。
全くの私見で申し訳ありません。またいろんなご意見をいただければと思います。
当初は飲み会でのただの疑問だったのですが、こうしていろんな方からの助けがあり、さらに深く問題を掘り下げることができたのは、嬉しいことです。これこそ私がブログをやっている意味だと思います。ますます、このブログを大切に育てていきたいと思います。