スパイ物の映画はたくさん見てきました。
007、MI、ボーン・シリーズ、名作コンドル、スパイ・ゲームのブラピはかっこよかった。韓国のシュリもよかったですね。
映画と違って、実際のスパイドキュメンタリーはつまらないんじゃないかと予想してましたが、全然怖かったです。
潜入10年 北朝鮮・武器ビジネスの闇
あるデンマーク人が、ふとしたことがきっかけで北朝鮮のスパイになり、10年間!!潜入し続けた実話です。スパイと言っても特定の情報機関に所属しているわけではなく、このドキュメンタリー撮影のために制作会社から選ばれた人で、基本的なスパイテクニックを元CIAの人から学んだだけで潜入したんです。
10年!ですよ。しかも、もともとはただの料理人。そのへんにいる若者素人です。
一度、スパイがバレそうになり、その後、一人になったとたん、気分が悪くなり、運転が続けられなくなりました。その間、ずっと隠しカメラが撮ってました。
ぎゃー。すごい生々しい。もしかしたらこの時、殺されててもおかしくありません。
そして北朝鮮高官たちの態度。
スパイの前で、北朝鮮語で「こいつは信用できない。」とか話している。
こういう場面、映画で見たことあるけど、現実にもあるんだ。
北朝鮮が経済制裁によって追い詰められ、高官たちもビジネスにどんどん前のめりになっていくのがわかります。だからバレずに信用されたんだと思います。
時と場合によっては、もしかしたら彼は殺されていたでしょう。
重要な交渉の場合は、隣の部屋に待機部隊を用意していました。きっつー。しかし北朝鮮高官たちは、交渉後にベロベロになったりしていました。このあたりもリアルです。
最後に、オンラインで黒幕に「実はスパイでした」とバラすのですが、これがドッキリTVと全く同じ反応です。最初、何言ってんの?って感じですが、どんどん疑惑が高まっていくのがわかります。そして向こうがオンラインを切って終了。
私にはとうていできそうにない仕事です。私なら、ちょっとした嘘をついただけでも挙動不審になってしまいます。そしてあっという間に殺されているでしょう。
この仕事は、北朝鮮の暗部を暴くことにつながるもので、誰かがやらないといけない、とてもとても重要な仕事です。
でもそのへんの若者が気軽にできる仕事じゃない。
しかも何の保証もない。
恐怖の中でも、彼はスパイを少しだけれど楽しんでいたのかもしれません。
スパイをしている間は興奮状態なので、スパイを終えた後、普通の生活に戻るのは難しい。と、専門家が言ってました。