隣の席の女の子
小学校入学してすぐの事です。
私の隣の女の子は、今から考えると、知能発達遅滞だったのだと思います。
なぜか私は、その事を認めたくなくて、先生の質問の答えを教えたりしていました。
でもまもなく彼女は転校してしまいました。
同級生は、彼女は養護学校に行ったのだ。って噂してましたが、私は認めたくありませんでした。
まもなくして、彼女は一度、母親と一緒に小学校に遊びに来たんです。
おそらく私と話をしたと思うのですが、記憶にありません。
彼女がやってきたことと、空の青さ、運動場の白さだけ、覚えています。
彼女が小学校についていけなくて、養護学校に転向してしまったこと。
に、その時、私は気づきました。
会いに来てくれたことは嬉しかったのですが、もう戻ってくることはないことがわかって、悲しい気持ちになったような気がします。
それ以来、思い出したくない記憶として、私の中に数十年間埋まってました。
多分、自分の都合のいいように記憶は変わっていると思います。
今まで、思い出したこともなかったのですが、突然、鮮明に蘇ってきました。
老化なのか?それとも、もうすぐ死んでしまうんだろうか?