幸せなことだけをして生きていきたい

日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

部下を信じられなくなった日

職場では、さまざまな個性がぶつかり合う。だからこそ、トラブルは避けられないものだ。しかし、今回の件に関しては、ただのトラブルではなく、私の信頼を根底から崩す出来事だった。

ある日、私はとある信頼できる筋から部下のトラブルについて報告を受けた。彼はもともとPCを見ながら独り言が多く、それが周囲にとって少々騒がしく感じられることもあった。特に、彼の机の隣にいる同僚は、以前から「うるさいな」と思っていたらしい。

そして、ついに事件が起きた。隣人がお菓子を食べていたとき、部下は「うっさいな」と一言放ち、イヤホンを装着した。当然、隣人は怒った。これを知った私は、部下にそれとなく注意した。

しかし、その反応は予想以上だった。彼は明らかに落ち込み、数時間もの間、立ち直れずにいた。見るに見かねて、私は「絶対に話すなよ」と念押しした上で、彼にこの話の全貌を打ち明けた。これは、彼が状況をしっかり理解し、今後の対策を考えるための配慮だった。

ところが、彼はその直後、隣人に謝罪したというのだ。

私は驚いた。「絶対話すなよ」と言ったはずなのに、なぜすぐに謝罪したのか。問い詰めると、彼はあっけらかんと「いいじゃないですか」と言ってのけた。

いいじゃないですか?

そんなわけがない。

私は、彼が私を裏切ったと感じた。上司の言葉を無視し、自分のスッキリさを優先する行動が信じられなかった。彼にとっては、謝罪することで心が軽くなったのかもしれない。しかし、その結果、私の立場はどうなる? 私が部下のトラブルをどこから得たのか、どう対応しようとしていたのか、そのすべてが露呈してしまった可能性がある。そして何より、私の言葉の重みは彼の中であまりにも軽かったのだ。

私はもう彼を信じないと決めた。

信頼とは、一度崩れると元には戻らないものだ。この出来事を経て、私は人の本質を見た気がする。これから先、彼とどう関わっていくべきか。それを考えること自体が、無意味に思えてならない。