私は学生時代、体育会系クラブに入ってたのですが、その仲間がこの度、社長に就任するという嬉しいニュースがあり、みんなで祝賀会をすることになりました。
社長の祝辞スピーチがあったのですが、その中に出てきたエピソードは仲間たち全員にとって、とっても重要だったのに、私の記憶から欠落していることに気がつきました。
当時、われわれの学年の幹部代替わりを迎え、実力派の先輩たちがごっそり抜け、全国的にもかなり強いチームから、弱いチームになってしまいました。
社長を含むわれわれの学年の幹部は、これを補う策としてクラブのルール、規律、練習を厳しくすることにしました。それまではゆるーい規律運営だったのです。
その結果、クラブが面白くなくなり、下級生部員が次々と辞めていくことになりました。
そして私達はマネージメントという概念に気が付き、方針転換を余儀なくされたんです。
現在、社長になり、そのことが役に立っているとのことでした。
祝辞で言うくらいなので、彼には相当のインパクトがあったはず。
でも私の記憶からごっそり抜け落ちていました。そして数十年ぶりに思い出したわけです。
私は、昔から一人で物事をやることが好きなので、部の方針の決定にもほとんど関与しませんでした。勝手にやれば。という醒めた目で見ていたと思います。そしてパフォーマンスの最大化は「楽しむことだ」と考えていたので、そんなことしたら逆効果なのにな。と思っていました。一人でゲラゲラ笑いながら練習をし、周りから疎まれていました。そして、私の予想通りになったことで溜飲を下げていたのだと思います。
スタッフたちはショックだったけど、私にとっては当たり前の話だったので、完全に忘れていたのでしょう。
へそ曲がりの偏屈野郎ですね。
当時はそれでも協調性があるほうだと思っていましたけど、全然そんなことないですね。
練習も個々に考えてやればいい。失敗することも大切。強制的に何かをさせるとか、遅刻したから厳罰だとかは、違うなということを思っていました。
その後、再び方針は変更され、楽しく強いクラブに戻り、黄金時代が続いたわけです。