この映画を見てきました。
めちゃくちゃ良かったです。
静かなアクション映画を見ている感じ。息をつかせぬ展開。伏線がいくつもあって、それを考えていると、どんどんストーリーが進行していくので、思考がなかなかついていきません。
編集の勝利なのでしょうか。
俳優陣がすばらしいですね。演技派ぞろい。安心して鑑賞できました。
アリスちゃんも頑張ってました。こんなに上手いんだ。
お金が十分かかってそうなのに、いわゆるTV臭がしません。どこのTV局にも絡んでないのかな。
とにかく伏線が多い。頭をフルに使いました。
映画終わったときに、隣のおばさん達が、ゆりちゃんと佐藤浩市さんの関係がわかんない。って言ってましたが、気持ちは分かります。
以下ネタバレ。
最初のシーンで、佐藤浩市さんがカフェの角に座っているのは、どういうことだったんでしょう。ゆりちゃんの行動をすべて見通していて、見守っていたという伏線でしょう。
同じ席に、後で、中村倫也さんと情報屋が待ち合わたのも、何か意味があるのかな。佐藤浩市さんの正体を探っていたことの伏線ですね。
犯人は最もそれらしくない人というのは鉄則。今回もそれ。
警視庁トップが、「犯人は爆破のプロの線で行ってるが、何か見落としている気がする。」と言ってたのが伏線でした。
TV局のバイトをキーマンにしているのは、すごいアイデア。演出、脚本の力。後日談でもいいから、もう少し使ってほしかったな。
自衛隊訓練中に上官が「あの計画実行するよ。」との発言に下官が「素敵なクリスマスになりますね。」って答えるシーン。
これは爆破シーン(現実時間)の間に挿入されていたので、てっきり爆破の計画かと思わせて、実は過去のデートの計画でした。
この辺は台本の勝利です。
睡眠薬が何度か大写しになるのですが、平和主義者がテロリストへ変わってゆく
ことを示すにはちょっと物足りません。他に意味があったのでしょうか。
最後のシーンで、佐藤浩市さんが、中村倫也さんに「口は慎め」と言ったのは、何だったんでしょうか?それ以上言うな。以外の意味がありそうでしたけど。
その後、レインボーブリッジに向かう車内で、運転中の西島さんの携帯にかかってきた電話を、中村倫也さんに取らせたのは、ちょっと不自然。
解除コードを聞かせる目的と言えなくないけど、この辺はストーリー展開上、仕方なかったのかな。
振り返ってみても、素晴らしい作品でした。1:39でしたが、全く時間を感じさせません。映画「スピード」を見たときの印象を思い出した位です。
邦画もここまで来たんだな。