今年、一冊目。
作家の収支
森さんは、ベストセラー作家。元国立大工学部助教授で、趣味の鉄道模型のために作家になったという珍しい人。
「すべてがFになる」 などの作品を読んだことがあります。ほとんど小説を読まない作家さんならではの、今までにない文体を持つ作家さんですね。
今回の「作家の収支」は、タイトル通り作家のお金の話が赤裸々に書かれています。
後に書く通り、御本人に全く邪心がないので、お金の話なのに全然いやらしい感じが全くありません。
最も驚いたことは多作であること。年に20冊書いている年もある。それが成功の秘訣とも書いている。
しかも1時間に6000文字打てる。これもすごい。変態だ。
このブログ記事は大体1000文字ぐらいなので、10分でできるはず。
でもそんな時間で完成しない。
そしてほとんどが出版社の要望に応じて小説を書いている。
需求の大切さ。春樹さんとは真逆。
時期もよかったんだろう。ブログで月1000万稼いでいる。そんなの今じゃ無理。
考えてみたら、これってすごいオタク。
鉄道模型とか、作家になる経緯とか、元助教授とか、締切を絶対に守るとか。
確かに収益性を考えて小説を書き始めているのだけど、それは趣味に使いたいからで邪心はない。これみよがしな文章の上手さが出ているわけでもない。
そういうところが、読者に支持されているのだろうと思う。ファンクラブ会員数15000人というところに表れている。
返す返すも誠実さと勤勉さが大切なんだな。そこは春樹さんも言ってた。
ブログの更新に四苦八苦しているようではまだまだ。