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ゴールデン・グローブ賞「君たちはどう生きるか」は狂気スレスレの賜物

この嬉しいニュースの作品

jp.reuters.com

 

その制作の裏側に密着

 

今こそ再放送すべき。

ジブリと宮﨑駿の2399日

www.nhk.jp

 

なんと2399日の密着。こんなのNHK以外では絶対にできない。

この密着があったから、衝撃シーンを撮影することができた。

 

驚いたのは高畑さんに対するコンプレックス。

高畑さんに認められたい。でも相手にされない。だからさらに思いが募る。

完全にストーカーの非モテ男。

自分の作品のプロデューサーにして拘束するが、「作品の評価は30点」と言われて、また苦悩する。

 

いろんな意味で、宮崎作品のほうが高畑作品より評価が高いと思っていたので、すごく意外に感じた。

 

でも

実は、宮崎作品の重要な部分。例えばトトロの導入、引っ越しシーンから始める。とか、ポニョの出会いのシーンなど、は全て高畑アイデアだったそうだ。

そうだったのか。

 

身近に圧倒的な才能があると、屈折するわな。

 

そして高畑が亡くなった今、それを乗り越えるために、高畑を登場人物として作品を作り始める。

制作に熱が帯び始めると、宮崎のメンタルがどんどん追い込まれる。

 

「ここまで映すのか!」と本人が叫んでいるところまで映している。

超長期密着が成せる技。

 

宮崎はさらに追い込まれ、自分で焼酎を運んだことを忘れてしまったり、自分が描いたことを忘れて、試写で「誰が書き加えたんだ。こんなことじゃ信頼感がなくなる。」と叫んだりしていた。

完全に認知症症状。一線を超えている。

自分で「脳の蓋を開けすぎた!」って苦悩していた。

まさに狂気。戻ってこれないスレスレで踏みとどまっている。

 

そこまで追い込まないと本物は生まれないのだ。

でもそこまで行ったからこそ、今回の賞が取れたのかもしれない。

 

この衝撃シーンは一見の価値あり。

もう二度と放送はないかもしれないけど。

 

今週、「君たちはどう生きるか」を見に行きます。