幸せなことだけをして生きていきたい

日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

久しぶりの舞城作品です。

舞城さんのファンで、いろんな作品を読んできました。

今回はこれ。

短編が3作入ってます。

トロフィーワイフ、ドナドナ不要論、されど私の可愛い檸檬

 

トロフィーワイフに心揺さぶられました。

トロフィーワイフになっていた姉が、家出し、福井の田舎の友人宅で自分の居場所を見つける。それを正そうとする妹が乗り込んでくる。

 

この姉の行動は、すごくわかる。私自身、そういうところがある。

いい人になることで、信頼感を得て、他人に後ろめたさを与えて、場を支配しようとする。

 

会議で信頼感のある意見を言い続けることで、ここぞというところで、自分の言いなりに持っていこうとしている。自分自身だ。自身の本質だ。

 

こういう日常のモヤッとする感情を書かせると、ほんとにうまいな。舞城さん。

 

でも私にすごく似ているこの姉に、全く共感ができないんです。同情すらできない。

たぶん、自分自身のいやーーな部分を意識してコントロールしている人間の存在が嫌悪感を生んでいるんだろう。

だからそれを糾弾している妹のほうに親和性がある。

 

いずれにせよ、舞城作品で、自分の一部を発見できました。