余白がいっぱいある映画
見る人の想像力が試されているような気がします。
考えてみればコロナ休暇中に見た映画は両極端
余白ありシリーズ
ドライブ・マイ・カー
静かなる男
ノマドランド
余白なしシリーズ
MI4
007スカイフォール
村上春樹本は、余白あり。だから好きなのかも。
でもそればっかりじゃ疲れてしまうから、余白なしも選んでいるのかな。
最近では、これ読んですっきりしました。
で、本題のノマドランドです。
ノマドランド
いわゆるエスタブリッシュ家庭で育った風変わりな女性が、家を飛び出し、パートで働きながら、貧しい車上生活を送る。
驚いたのは、そういう車上生活を送る人がたくさんいるし、一種のライフスタイルとして確立していること。
車が壊れて、妹や男友人などの援助もあり、普通の生活に戻れるチャンスが来るのですが、彼女はきれいな部屋で眠ることができず、わざわざ狭い車の中に戻って安眠します。
映像がとてもきれい。幻想的でもあります。比喩がたくさん使われています。
行間がいっぱいあるので、見る人に感じることを委ねています。
こういう映画が、余裕のない現代で、たくさんの賞を取っているのは皮肉ですね。
車上生活については、趣味で自由を求めてしている人もいれば、この主人公のように、やむにやまれずしている人もいます。でも彼女はその生活のほうが合っていることに気が付きます。
本当の豊かさとは何なんでしょうね。
いろいろ感じることのできる映画でした。
最近、見た映画ではドライブ・マイ・カーの次によかったです。