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日常で考えたことを、「14歳の私」に伝えたいコトを書いています。もっと失敗しろよ。

OSO18をわざわざNHKスペシャルでする理由 本気のドキュメンタリー

OSO18のことはニュースで知ってましたが、なんでわざわざNHKスペシャルでするの?

と思ってたけど、意外と学びがありました。

www.nhk.jp

OSO18というのは、北海道で牛などの家畜を殺しまくったヒグマです。よくニュースになっていました。一頭のヒグマがこんなにニュースになるって今までなかっただけにびっくりした。

 

これまでにない“犯行”の特殊性や18センチの足跡が共通することから、すべてが一頭のヒグマの仕業によると北海道庁は断定。足のサイズと最初の被害現場オソツベツにちなみ、道庁によって、この正体不明のヒグマには「OSO18」というコードネームが与えられた。

 

要するに、OSO18は、すっごく特別なヒグマ だと言うことです。

特別な理由

1,家畜を襲う

そもそもヒグマは肉食ではないそうです!

川でサケ・マスを採っているし、人を襲ったりする恐ろしいイメージだったので、肉食と思い込んでいました。思い込みって恐ろしい。

家畜を襲うのはめったにないらしい。だから家畜を襲われた酪農家が騒いでいたんだ。これは全く知らなかった。

 

2,異常に用心深い

人前に姿を見せないし、夜間監視カメラでもめったに捉えられない。そして罠を見抜いて、一度も罠にかからなかった。

野生動物はすぐに罠を学習するから、安易に罠を使ってはいけない。って聞いたことがある。だから罠猟は原則しないらしい。

 

3、牛を襲うが、食べてない!

一番、驚いたのがこれ。てっきり牛の味を覚えたヒグマが牛を襲っていると考えていた。1晩で7頭を襲いながら、1頭も殺していないこともあった。そうだ。

襲うことを楽しむ快楽犯だったのか?

 

4、行動範囲が異常に広い

東京23区3個分!なんだそりゃ。DNA鑑定までされて、行動域が特定された。すげえ。

 

そしてここからが謎!

1,あっさり殺されていた

この強敵、OSO18に対し、ヒグマ捕獲のエキスパートたちで構成されるメンバーたちによる「OSO18特別対策班」を結成し、捕獲を試みた。

しかしその冬は足跡さえ見つけることができなかった。

しかし次の夏に、行動圏から離れた場所で、ヒグマを撃ったこともない猟師によって殺されていた。それがOSO18であることも知らなかったので、そのまま処分されてしまった。後日、そのヒグマのDNAが、OSO18のものと一致した。

どうして行動圏から離れた場所にいたのか。なぜ、人間を警戒し追跡を逃れてきたOSO18が、人前に姿を現し、あっさりと撃たれたのか。は不明。

 

2,病気だった?

OSO18の解体の残渣は、解体業処分場、シカの残滓や、牛の糞などダンプカー3台分の山のなかに埋もれてしまっていた。探すのは無理だと業者からは言われていたが、NHK取材班の執念!!で、異臭のゴミの中からその破片を見つけ出した。骨盤は痩せ、足は腫れて20cmになっていた。行動圏を離れて足の大きさも変化していたので、当初はOSO18と気がつかなかった。

ヒグマの寿命は20歳くらいだが、OSO18は10歳程度であることが判明。

 

これからすると撃たれる直前のOSO18は、やせ衰え空腹で体力もなく警戒能力も低くなっていたと思われる。なんらかの病気であったことは間違いなさそう。

となると元気なときの異常行動(家畜を襲うが食べないとか、異常に警戒心が強いとか)も病気の一部だったかもしれない。

 

それにしても取材陣の執念はすごい。久しぶりに本気のドキュメンタリーだった。