大好きなアナザーストーリーズ。今回はオシム。
アナザーストーリーズ オシムの涙~W杯サッカー 知られざる闘い~ (NHK総合)
1月16日(火)
午後11:50〜午前0:35(45分)
オシムの涙
ということで、てっきり脳梗塞で倒れた時だと思いました。
でも全然、違った。
2回あります。いつだと思いますか?
どちらも日本とは関係ありません。
1度目は1992年、祖国の民族紛争に抗議するために代表監督を辞任した時。
2度目は22年後、2014年、祖国がワールドカップ出場を決めた時。
オシムの祖国は、言語、民族、宗教、領土問題を抱えてます。ユーゴスラビアであり、ボスニア・ヘルツェゴビナであります。
全く知らなかった。てっきり東欧のサッカーのスターであり賢人が、代表監督を引き受けてくれた。くらいの感覚だった。
考えてみたら、東欧の人口も少ない紛争の絶えない小国の代表マネージメントと、東アジアのサッカー後進国のマネージメントは似ていたのかもしれません。
ジェフで巻選手を見いだし、代表選手にまで育て上げた手腕はすばらしい。
代表監督就任後、日本サッカーは変化し、世界で戦えるようになった。
その後もどんどん強くなった。その礎の一つがオシムなんだろうと思います。
インタビューでピクシーがオシムについて語っています。
やんちゃのピクシーとオシムが同じ国だったことも初めて知りました。
確かにスポーツには、人をまとめる力があります。
でも、戦争中に停戦できる力は全くありません。
だからオシムは代表監督を辞めざるを得なかったし、戦時中のロシア、イスラエルはオリンピックに参加し続けている。
例えば、ウクライナ、ロシア共同サッカーチームができたとして、それが活躍することによって紛争が収まるかというと、そんな夢物語はありえない。
スポーツの役割は、政治外交など、様々な手段の一つでしかない。
でもスポーツの役割はあるし、スポーツで解決できると信じている人もいるということ。結局そういうことなんだろう。
改めて考えるとオシムの功績は大きい。
日本代表監督中に脳梗塞で倒れたのは日本サッカーにとって大きな損失だった。
あれがなければ、もっと日本は変わっていただろう。
出口治明さんの逆境でも思うのですが、人間は逆境の時に真価が発揮されます。