またまたサンデル先生の番組がUPされました。
再放送あります。
BS1スペシャル マイケル・サンデルの白熱教室「民主主義って時代遅れなの?」
4月8日(金)午前9:00~
今回も日米中の大学生たちが意見を言い合います。
ほとんど前回と同じ顔ぶれだったように思います。
例によって、日本人は日本語、中国人は英語。これだけでも見劣りするな。
そして毎回、中国人大学生たちは頭が良くて、はつらつとしていて、それでいて意見が全くぶれない。全員一致。かたくな。すごく中国政権寄り。まあ国を代表して出てくるのだからチェックがないはずないし、失言すると後で大変だろうし。そんな裏が見え隠れしていておもしろい。
番組冒頭にサンデル先生は
ウクライナ問題がトピックだが、真正面から論じると、後々不都合が起こることがあってはならないので、あえて違う話題を扱う
と言ってました。配慮してますね。まあそうでないと、学生に出演許可出さないでしょうし。
サンデル先生のすごいところは、中心話題は全く違うことを扱いながら、こういった矛盾をそれとなく暴き出して、中国政府に配慮し納得を得ているのにも関わらず、反中国派が見れば中国政府批判が見える高度な番組作成をしているところ。
民主主義について議論されました。
驚いたのは、中国人学生たちは、中国は民主主義国家だと考えていることでした。国民が信用する人が国民のことを考えて政治をしている。という主張です。国民は政府、科学を信用しているので、コロナ対応、シャットダウン、ワクチン接種がうまく行ったとのことです。
逆にポピュリズム(トランプなど)は民主主義ではないと考えていました。特にトランプについては総攻撃で、かつてトップだった人がツイッター、フェイスブックを締め出されたのは、人権侵害、検閲ではないのかと批判していました。
日米の学生は、民主主義に必要なものは、直接選挙、言論の自由、複数政党の存在であると主張しましたが、中国側は、そうした政治システムよりも、いかに国民の役に立っているかの実効性のほうが大切で、トランプのように一部の国民の利益だけを考えているトップが出てくるほうが問題だと指摘していました。
アメリカはトランプというトラウマを引きずり続けないといけないのでしょうね。
欧米型の民主主義の限界ですが、考え続けることで、改善の見込みがあると思います。
少なくともチェックなく暴走するよりマシ。
コロナで民主主義の弱点をつかれ、独裁政権のほうが機能的に対応できたけど、今回のウクライナ問題で、一気に揺り戻しが起こっている印象です。
前回の放送分の感想