恒例、毎週月曜日は読書感想文です。
「怒る」のが苦手なので、「怒る」ことについては何度か記事にしたことがあります。
今日の本はこれ。
なかなかのツワモノです。
ご本人は、哲学者で信念を持って怒っています。実生活で、身内、他人に関わらず何度も怒っており、実際に、奥様と息子様とは断絶関係にあるようです。でも後悔をされていません。
絶対に真似できねえ。
しかし実生活で怒らないと、怒りがどんどん蓄積されてしまい、最終的に悲劇的な怒りの爆発(殺人やテロのような)につながる危険性を筆者は指摘しています。
そのためには怒る練習が必要であると言ってます。
怒り方がわからないというのは危険だから、小さく怒って、うまく怒る練習を積んでおく。ということですね。
できれば、怒りに任せて怒ると、言いたいことが伝えられないので、表層的には、わざと怒るくらいで、内面は冷静になっているというのが、達人の領域だそうです。
筆者はそこまで達しているそうです。それで家族と断裂と言われても。
実社会では、表層感情と深層感情があまり接近しすぎてしまうと、うまく社会生活が送れなくなることが指摘されています。
これは客観性の問題かもしれない。自分を客観視できるかどうか。
一般的にスポーツ選手は演技がうまくないです。表層感情と深層感情が接近している。
ところが、イチロー選手は、インタビューでもイチロー選手だし、ドラマ出演では演技がうまかった。
それは自分で客観視が出来てるかどうかの問題ではないのか。つまりインタビューをされているときのイチローやプレイしてるときのイチローは、ドラマ出演同様の演技なのかもしれません。
そして実社会では、私達は演技することが求められています。ありのままの自分を受け入れてくれるほど、実社会は優しくない。表層感情と真相感情をうまくコントロールすることが、社会生活をうまく送るこつであるのかもしれません。
そういう意味では、
アンガーマネージメントとは、怒りを押さえつけることではなくて怒りを転換することですね。
家族と断裂する気はないけど、いろいろ収穫のある本でした。
怒れない方はぜひおすすめです。